ザ・マジックアワー』

本日、先々行ロードショーで見てきました『M:i:Ⅲ』. 別につまらない映画ではなかったが、シリーズ3作の中では最低の出来だと思えました. 前作からイーサン・ハントはジェームズ・ボンド化していて緻密な作戦よりもスパイグッズに頼りっぱなし. 戦闘機が車の隊列を攻撃するシーンは『トゥルー・ライズ』そのまんまだし、ケータイを使って衛星で道案内してもらうのもまんま『マトリックス』. ほんまに新鮮味ゼロの映画でした. またフィリップ・シーモア・ホフマン演じるデイヴィアンの存在や扱いがひどい. えらい中途半端な扱いのためか、悪役としての魅力が全くない! 悪役次第で映画の善し悪しが決まるこの手の作品には致命傷ですわ! そしてトム・クルーズ近辺では『M:i:Ⅳ』を作りたいとか言っているそうですが、できればシリーズはこれで完結していただきたい. だって『M:i:Ⅲ』の終わり方を見る限り、次作では『トゥルー・ライズ』みたいな無理矢理夫婦スパイとか、『スパイ・ゲーム』みたいに若手救出大作戦になりそうでますます新鮮味が失われそう. 不可能な作戦を成功させる醍醐味がなくなった『ミッション:インポッシブル』なんていりませんから~! こちらもよろしく↓ 深夜らじお@の映画館. 電撃のオフィシャル通販サイト・ 電撃屋 で、コミックマーケット82で販売された『みけおう抱き枕カバー+テレカセット』の一般販売が開始された. 抱き枕カバーには、みけおうさんが描き下ろしたオリジナルキャラクターのイラストが使用されており、同梱されているテレカには表面のイラストがプリントされている. 抱き枕カバーのサイズは1,600mm×500mmで、素材はパールロイカ. 価格は10,000円(税込). 抱き枕カバー テレカ. いろんな映画に対する愛を詰め込みすぎ. しかもあまりにも範囲が広すぎて逆にそこそこ濃いはずの映画愛が薄く感じてしまう. そんな悲しさが垣間見れた映画でした. 個人的には三谷作品を面白いと思ったことはほとんどなかったのですが、今回は後半だけは面白かったです. でもやっぱり三谷作品はあんまり笑えないんですよね. 無名の俳優に映画の撮影と称して伝説の殺し屋「デラ富樫」を演じさせ、それで本物のギャングから逃げ延びようとするこの映画. その「映画の撮影と称して」という設定からまず真っ先に思い浮かんだのは映画の舞台裏を描いた傑作『蒲田行進曲』. 多分三谷監督はこの『蒲田行進曲』みたいな映画製作愛に溢れた作品を作りたかったんでしょうね. でもそこに女優とギャングという設定が『ブロードウェイと銃弾』を思い浮かばせ、さらに劇中劇「暗黒街の用心棒」のシーンはどこか『カサブランカ』っぽい. さらに舞台となる街が守加護と書いて「すかご」と読むあたりからも、これはどう見てもシカゴが舞台となった様々なアメリカのギャング映画を意識していると思われるんですよね. さらに無名俳優の村田がラッシュを見て泣くシーンも泣く理由は違えど、あれはまんま 『ニューシネマ・パラダイス』 です. とにかくいろんな映画に対する愛がふんだんに詰め込まれているものの、ジャンルや年代を絞るとかQTのようにB級作品だけに絞るとかを全くしていないので、どうしても三谷監督の映画愛が少し散漫に感じてしまうんですよね. ジャンルや年代を問わずいろんな映画が好きというのは分かるんです. でも「広く浅く」ではなく「濃く深く」でないとその愛の強さは伝わってこないんです. そこが三谷幸喜監督とクエンティン・タランティーノ監督の決定的な違いだと思いました. でも映画の後半、特にこれが映画の撮影でないと分かってから村田が馴染みのスタッフたちと一緒に自分なりの伝説の殺し屋「デラ富樫」を〆に掛かるくだりは非常に面白かったです. あのシーンには映画は有名俳優で作るものではない. スタッフと無名の俳優たちの努力と技術と汗と絆と映画愛によって作られるものなんだというメッセージとともに、やっぱり映画にしても文化祭の出し物にしても作っている時や準備している時が一番楽しいという純粋な気持ちも一緒に描かれていたと思います. ただそれを『THE有頂天ホテル』とほぼ同じ役者陣で作ってしまうのは残念でした. できればチョイ役で参加しいた香取さんのような存在がもっといればと思いましたよ. てな訳で天塩一家の地下倉庫に『THE有頂天ホテル』で登場した鹿の被り物のダンボール箱があったりするなどのネタも面白かったのですが、やっぱりこの映画を見て一番いい味を出していたのは伊吹吾郎さんと寺島進さんの2人でしょう. 特に「ひかよろう! 」でお馴染みの図太い格さん声での「撤収! 」やラストで寺島兄貴なのに「弟子にしてください」と頭を下げるシーンは凄く面白かったです. 深夜らじお@の映画館 は困ったことに「デラ」と聞けば「べっぴん」と続いてしまう世代です.