戦争中もゾウ守った獣舎、見納め 名古屋・

ソウル=中野晃】日本の集団的自衛権の行使容認に関し、韓国政府が、朝鮮半島の有事など「半島や韓国の主権が関わる問題では韓国の同意が必要だ」とする見解を米政府に伝えた. 韓国政府高官が明らかにした. 韓国大統領府の金章洙(キムジャンス)・国家安保室長らが23日から訪米し、ケリー国務長官ヘーゲル国防長官らと会談. 韓国側は、日本の集団的自衛権の行使に関し、「日本の国民が選択する問題」としながらも「拡大解釈され、半島や韓国の主権に関する問題まで及んではならない. その行使では韓国政府の意見が反映されるべきだ」と指摘. 日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直しで十分考慮するよう求めたという. 日本の集団的自衛権の行使に関し、韓国政府は「議論を透明に進めるべきだ」(尹炳世〈ユンビョンセ〉・外相)などと見守る姿勢を示していた. 米国側が行使容認への取り組みを「歓迎」すると表明後、韓国国会などで政府の見解を明確にすべきだとの指摘が出ていた. 韓国には「集団的自衛権行使を口実に自衛隊が半島に上陸するのでは」との懸念もある. 土舘聡一】絵本「ぞうれっしゃがやってきた」の舞台となった名古屋市千種区の東山動物園のアジアゾウ舎が、取り壊されることになった. 戦争中に銃殺を免れたゾウを見て、大勢の子どもたちが目を輝かせた時代もあったが、新施設が完成し、76年の歴史に幕を閉じる. 12月1日まで、ゾウ舎を見学できる. 特集: どうぶつ新聞 旧アジアゾウ舎は1937(昭和12)年に完成. その後増築され、敷地面積は410平方メートル、運動場の面積は350平方メートルある. 第2次世界大戦下、空襲で猛獣が逃げ出すのを恐れた国は全国の動物園に猛獣の銃殺を命じたが、東山動物園は「ゾウはおとなしい動物だ」と主張. エサを確保してマカニーとエルドのメス2頭を守り抜いた. 戦後、日本で生き残ったのはこの2頭だけだった.